近所に小学校と幼稚園・保育園がありますので、6歳以下の子供さんたちもお母さんに連れられていらっしゃいます。夕方6時半まで受付をしていますので、お勤め帰りにお子さまを連れて来られるお母さんが少なくありません。
中には治療が怖くて泣きだすお子さんもいらっしゃいます。お医者さんの中には、幼児を診察したり処置したりする時に抑えつけてしまう人もいるようです。しかし抑えつけて痛い思いをさせてしまえばお子さんはもっと泣きますし、次回の治療に対する恐怖心も増してしまいます。
このとき大切なのは、わたしが国立小児病院などで学んできたことですが、お子さんに恐怖心を与えないように、落ち着くまで時間をかけて待つことです。そして「この先生はあまり痛いことをしないな」とわかると、お子さんはだんだんこちらと仲良くなってくるものです。ですから痛みが苦手なお子さんにはなるべく痛いことはしないようにしますし、お子さんを少しずつ治療に慣れさせるように心がけています。
お子さんは、治療で痛い思いをしても、その後症状が改善して調子がよくなるという経験をすると、次回の治療にも頑張って耐えるものなのです。そういう意味では痛い思いをなるべく残させないようにすることが肝心です。トラウマにならない治療を時間をかけて行います。
私も育児をしていますから、その経験から感じることですが、保育園に預けられているお子さんは、昼休みに薬をきちんと飲ませたかどうか、ご両親がチェックできませんから、なるべく1日2回の服用で済むように調整して薬を処方しています。
薬は、お子さんの飲みやすいようにすることが肝心です。苦い薬は飲めないとか、シロップしかだめだといったお子様の薬に対する嗜好は、ぜひおっしゃってください。
トイレにはオムツ替えシートも完備しました。小さい子供さんを連れていらっしゃっても安心して受診できます。
花粉症から鼻炎になり、鼻汁が多くなり、鼻と耳の間(上咽頭付近)にまで鼻水がたまり、急性中耳炎になることが多いです。強く鼻をかんでも、なることがあります。必ず片鼻ずつ鼻をかむようにしましょう。
小さいころからの綿棒による耳かきが習慣となり、外耳道を傷つけてなることがあります。
一か月に1度で十分です。耳垢が臭いのは、外耳道にある汗腺のせいです。特に問題はありません。キャラメル状で耳垢がとりにくい子供さんも多いです。一度耳鼻科に御来院下さい。耳垢の性状を含めた今後の対策をお話しします。
1年に4回以上扁桃の炎症を繰り返すと、扁桃切除を検討することがあります。溶連菌の検査も必要となることがあります。
7歳以降から飲める薬が増えてきます。副鼻腔炎にならないように、お薬を早めにスタートするのが肝心です。当院では舌下免疫療法も対応しています。
・慶友銀座クリニック 舌下免疫療法サイト
こどもの頭痛は、鼻副鼻腔炎の炎症が原因となることが多く、当院ではデジタルレントゲン撮影により診断します。場合によっては当院設置の放射線量が少ないコーンビームCTにて精査します。
咽頭扁桃(アデノイド増殖)は小学生高学年以降、年齢とともに小さくなりますが、そのまま残ってしまう子もいます。急性中耳炎になりやすく、こどものいびき・睡眠時無呼吸の大きな原因です。状態をみて関連病院にて全身麻酔下にて場合により口蓋扁桃含め切除をおこないます。約1週間から10日間程度の入院となります。
10%程の子供さんがいびきをかきます。穏やかないびきもあれば特に気にすることはありませんが、持続したり、激しいいびきをかいたり、眠っている間の呼吸が苦しそうな場合は注意が必要となります。もしかすると子供の睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
子供のいびきの原因となる、(閉塞性)睡眠時無呼吸症候群 OSASは、2005年改訂の国際睡眠障害分類第二版ではじめて独立した疾患となり(現在は第三版)、ガイドラインが示されました。顎が小さかったり、扁桃腺や咽頭扁桃(アデノイド増殖)の肥大や、花粉症やアレルギー性鼻炎による鼻汁増加で気道が狭まるのが主な原因です。鼻からの極細の内視鏡で鼻の中やアデノイドを含む咽頭・喉頭を観察したり、単純レントゲンでアデノイドの大きさと気道を確かめることもあります。子供さんが夜間にいびきをかいているだけでなく、酸素飽和度(血液中に酸素がどのくらい含まれているか。通常98-100%)が低下していないか、睡眠時無呼吸がおきていないか、貸し出しによる装置にて一晩中モニタリングして検査を行います。診察時は眠っているときの動画(胸とあごの動きが見えるもの)があると参考になります。
いびきや荒い寝息は重要なサインです。こどもが何度も目覚めたり、口呼吸や煩雑な寝返りをしたりすることもあります。日中の症状では成人に多い居眠りよりも、小児の睡眠時無呼吸症候群には注意散漫や粗暴な行動等の特徴があります。検査は特に痛みは伴わないので、子供さんも安心して受診することができます。