取扱いワクチン一覧

破傷風(Tetanus) ジフテリア(Diphtheria) 百日咳(Pertussis)
全て不活化ワクチン
●DTP 3種国産:破傷風(T)+ジフテリア(D)+百日咳(P)
●DPT-IPV 4種国産:破傷風+ジフテリア+百日咳+IPV(ポリオワクチン)
●DPT-IPV-Hib 5種国産:破傷風+ジフテリア+百日咳+IPV+Hib(インフルエンサ菌bワクチン)
●破傷風 1種国産:破傷風
●Tdap 3種輸入:成人用 破傷風+ジフテリア+百日咳
(海外渡航者に対して)10年間有効
1969年以降生誕:DTP/DTP-IPV/DTP-IPV-Hib/Tdap 1回接種
1968年以前生誕:破傷風ワクチン接種歴無→ 2回接種(1ヶ月間隔)し3回接種(6ヶ月~1年)「DTP等推奨」
※海外生活続く場合は接種完了後に10年前に追加接種考慮(DPT/DPT-P/Tdap等)
(主に小児に対して)
DPT-IPV-(Hib) | 接種対象 | 接種回数 0.5ml/回 |
定期接種 | 生後2-90ヶ月未満 | I期:3-8wで3回 I期追加:I期3回目接種後12-18ヶ月 |
任意接種 | 生後2ヶ月 | 上記と同様 |
5種ワクチンDPT-IPV-Hib が2024/4/1より定期接種。以前にDPT-IPVとHibを接種されている方は同じワクチンで接種を続ける。
◆ I 破傷風 Tetanus
破傷風菌は世界の土壌に分布し、日本でも毎年患者が発生します。破傷風菌は傷口より感染し、菌が産生する毒素が神経に作用し死に至ることもあり、渡航先(特に途上国)での野外活動等で怪我をする可能性が高い人に対し、ワクチン接種が勧められます。日本において小児期に、ジフテリア・百日咳、ポリオの4種混合ワクチンDPT-IPV、ジフテリア・百日咳との3種混合ワクチンDPT、ジフテリアとの2種混合ワクチンDTがあります。1968年よりDPT、2012年よりDPT-IPVが接種されています。追加の混合ワクチンDT等を12歳時に接種することで、20代の前半迄持続します。その後、1回の追加接種により10年間有効な免疫がつきます。
◆ Ⅱ 百日咳 Pertussis whooping cough
百日咳は、痙攣性咳発作が特徴の急性気道感染症です。母からの免疫「経胎盤移行抗体」が十分でないと乳児期の早朝より病気に罹る可能性があります。1歳以下乳児(特に生後6ヶ月以下)においては死んでしまうこともあります。百日咳ワクチン含む混合ワクチンDPT/DPT-IPV4等接種は、世界各国で実施され、普及によって百日咳の発生数は激減しています。ワクチン未接種者や、接種後の年数が経過してしまい、免疫が弱まった人での発病が日本においても見られ、世界各国にて多くの流行が発生しています。以上により、1回の追加接種を推奨します。その後は、1回の追加接種にて10年間の有効な免疫がつきます。
◆ Ⅲ ジフテリア Diphtheria
ジフテリアは患者の咳等によって人人に感染します。症状がない期間の後、発熱・咽頭痛・倦怠感がおこり、のどや鼻粘膜上に膜ができ、出血をします。重症には、膜がのどにつまり窒息してしまうこともあります。 日本では、小児期にDPT-IPV、DPT、DTがあり。1968年よりDPT、2012年よりDPT-IPVとして接種。追加の2種混合ワクチンDT等を12歳時に接種すると、20代前半迄免疫が持続するので、追加接種は必要なし。その後は、1回の追加接種で10年間の有効免疫がつきます。
接種部位が腫れる場合は、1週間で軽快するので様子をみてください。腫れがひどい場合は、冷湿布をするか当院や近医をまず御受診下さい。また接種回数が増えるにつれ腫れやすくなります。希に接種部位の皮下に小さなしこりができる場合があり、数ヶ月で自然治癒が多いです。
定期・任意接種 不活化ワクチン: IPV国産単独又は DPT-IPV-(Hib)国産ワクチン
(海外渡航者に対して)
ポリオ発生国を含む南西アジアや中近東やアフリカへの渡航者に推奨。
特に1975年から1977年生まれは1回から(場合により2回)追加推奨。
リスク国へ渡航する過去10年以内の接種歴のない人には、接種を推奨。
(主に小児に対して)
定期接種)生後二ヶ月から接種 3~8週間で3回、3回目の1年後(6ヶ月後から接種可能)に4回目接種 2024年3月迄に4種混合ワクチンを接種した場合は、残りの必要回数は4種混合ワクチンを接種。原則として5種混合ワクチンは使えません。
ポリオは、WHOでは患者が発生している国に渡航する場合、以前にポリオの予防接種を受けていても、渡航前に追加の接種を勧めています。ポリオ発生国に4週間以上滞在予定の方は、過去にポリオの予防歴があっても、渡航前の追加接種がWHOより推奨です。特に日本では1975-77年生まれの方はポリオ免疫が低いので、追加接種が望まれます。接種歴のない方や、不明な方は、流行地域に行く場合を含め予防接種推奨です。ポリオ発生国※に渡航される方は、現地での行動様式や感染状況に応じ追加予防接種を検討して下さい。
※ポリオ発生国)
パキスタン アフガニスタン モザンビーク マラウイが多く、英国 米国 カナダ イスラエルも有
希に発熱や接種部の赤い腫脹。
Hib感染症(Haemophilus Influenza type b):主に乳幼児での発生には注意です。症状がない状態で菌を保持し生活している子供も多いです。主に気道分泌物から感染し、肺炎・敗血症等の重篤な病気を引き起こします。
DPT-IPV-Hib (ジフテリア・百日咳・破傷風-ポリオ-Hib)5種混合ワクチン
DPT-IPV (ジフテリア・百日咳・破傷風-ポリオ)4種混合ワクチン
Hibワクチン
(海外渡航者に対して)
米国基準では、成人は、脾臓のない人や免疫不全の人、鎌状赤血球症の人は5歳以上であっても1回の接種をお勧めしています。
(主に小児に対して)
接種対象 | 接種回数 0.5ml/回 | |
定期接種 | 生後2-90ヶ月未満 | I期;3-8wで3回 I期追加:I期3回目接種後12-18ヶ月 |
任意接種 | 生後2ヶ月 | 上記と同様 |
5種ワクチンDPT-IPV-Hib が2024/4/1より定期接種。以前にDPT-IPVとHibを接種されている方は同じワクチンで接種
定期・任意接種 生ワクチン:MRワクチン国産(麻疹+風疹ワクチンの混合)麻疹ワクチン国産
生ワクチン | 接種対象 | 回数 | 備考 |
定期接種 | Ⅰ期:生後12ヶ月~24ヶ月未満 Ⅱ期:小学校就学前年度1年間 |
2回 | 4週開ける 0,5ml皮下/1回 |
任意接種 | 生後12ヶ月以上 | 1~2回 | 同上 |
麻疹
生ワクチン | 接種対象 | 回数 | 備考 |
麻疹 | 事前検査にて抗体価↓の方 | 1~2回 | 4週開ける |
※MRワクチン欠品時、麻疹の個別接種の場合有
※感染機会〔2日前に会った人が発症等〕の3日以内ならワクチンで予防可能性有り。麻疹の診断は発症から3-5日遅れるので、家族内では間に合わず。 麻疹ワクチンは接種後、約90%に免疫。
事前抗体検査:陰性時に追加接種
検査 | 陽性 | 追加接種 | |
麻疹抗体 | ELISA IgG |
① 8.0以上(医療者以外) ② 16.0以上(医療者) |
① 8.0未満 接種6週後確認検査 ② 16.0未満 |
参考)名鉄病院 生ワクチンの抗体検査の評価2024 麻疹風疹おたふく水痘都A型肝炎B型肝炎の抗体検査基準
20%に1週間後に高熱(38度)や発疹・咳や鼻水、数日で消失。
麻疹(はしか measles)は、日本では小児期に2回の予防接種が行われ、風疹との混合ワクチン(MR)(MMR急性耳下腺炎ワクチン追加)が用いられています。麻疹ワクチン(生ワクチン)は、2回接種していれば生涯免疫を獲得しているはずです。現在ほとんどの日本人は子供の頃に接種し、子供の頃に接種したかどうかは母子手帳で確認可能です。子供の頃に麻疹ワクチンを打ち、抗体ができていれば基本的には感染せず、追加ワクチンは不要です。しかし、麻疹にかかったことがない方、麻疹の予防接種を受けたことがない方、ワクチンを1回しか接種していない方または母子手帳がなく予防接種を受けたかどうか不明な方々は、是非抗体検査を受け、麻疹の免疫が不十分な方は、予防接種の検討を強くお勧めします。大人の麻疹ワクチン接種は1回で95%、2回(4~8週間後接種)で99%免疫力が上昇します。
日本での麻疹ワクチン接種の歴史(自治体による地域差あり)
2006年4月以降;1歳と小学校就学前の2回→きちっと打っていれば抗体有るはず
1978年~2005年:年1回または2回→人により十分な抗体ない事あり
1977年以前:ワクチン任意接種 ほとんど麻疹の自然感染のため抗体がある可能性高い
妊婦は麻疹ワクチン(生ワクチン)の接種は避ける。麻疹ワクチン接種後は約2ヶ月間(当院では3ヶ月推奨)は妊娠を避ける。授乳中のワクチン接種は可能。妊娠中検査で風疹抗体価が低い場合は、出産後早期タイミングでのワクチン接種推奨。
定期・任意接種 生ワクチン:MRワクチン国産(麻疹+風疹ワクチンの混合)風疹ワクチン国産
MRワクチン | 接種対象 | 回数 | 備考 |
定期接種 | Ⅰ期:生後12ヶ月~24ヶ月未満 Ⅱ期:小学校就学前年度1年間 |
2回 | 4週開ける 0,5ml皮下/1回 |
※麻疹又は風疹の罹患歴のない全ての年齢の方に2回接種推奨。過去1回のみの接種や接種歴不明の方は、計2回となるように不足分接種推奨
風疹ワクチン | 接種対象 | 回数 | 備考 |
風疹抗体 | 事前検査にて抗体価↓の方 | 1~2回 | 4週開ける |
※風疹:1回予防接種95%2回で99%免疫獲得
※MRワクチン欠品時、風疹の個別接種の場合有
事前抗体検査
検査 | 陽性 | 追加接種 | |
風疹 | HI | ① 16倍以上 ② 32倍以上(妊娠希望者) |
① 8倍以下 接種8週後確認検査 ② 16倍以下 |
参考)名鉄病院 予防接種に関する資料 生ワクチンの抗体検査の評価2024 麻疹風疹おたふく水痘都A型肝炎・B型肝炎の抗体検査基準
風疹Rubellaは、日本では小児期に2回の予防接種が行われ、麻疹との混合ワクチン(MR)が用いられます。風疹かかったことがないか方、風疹の予防接種を受けたことがない方、ワクチンを1回しか接種していないかたまたは母子手帳が不明で予防接種を受けたかわからない方等は、抗体検査を受けて、予防接種を検討して下さい。
接種後2週間後に、発疹や高熱(38度)がでることがあり、数日で消失。
妊娠中は風疹ワクチンは接種不可。妊娠前に子供の頃を含めて2回の予防接種をうけて、妊娠中に風疹にかかることを予防推奨。風疹ワクチン接種前は、予め1か月の避妊後に接種。風疹ワクチン接種後は約2ヶ月間(当院では3ヶ月推奨)は妊娠を避けてください。授乳中のワクチン接種は可能です。妊娠中の検査で風疹抗体価が低い場合は、出産後早期のワクチン接種推奨。
2回:1歳以降から接種可能(2回目は4週間あける)
事前抗体検査:陰性時におたふくワクチン接種
検査 | 陽性 | 追加接種 | |
おたふくかぜ ムンプス |
ELISA IgG |
(1) 5.0以上(学童以降) (2) 6.0以上(幼児ワクチン後) |
(1) 5.0未満 接種8週後確認検査 (2) 6.0未満 |
※1歳になったら1回目接種を、年長の頃に2回目の接種を推奨 1回では免疫ができないことがあり、幼児は接種後の検査で、EIA/IgG法で6.0以上必要
参考)名鉄病院 予防接種に関する資料 生ワクチンの抗体検査の評価2024 麻疹風疹おたふく水痘の抗体検査基準
生ワクチンは2ヶ月以上(当院は3ヶ月以上推奨)避妊
接種2週間後に、希に耳下腺部の腫脹や、高熱あり、数日で軽快。頭痛や嘔吐を伴うときは髄膜炎にかかった可能性があり、即近所の大病院に受診。自然感染に比べ、ワクチン接種による髄膜炎の頻度は非常に低いです。
定期・任意接種 生ワクチン
接種対象 | 接種回数 | 備考 | |
定期接種 | 1~3歳未満 | 2回 | 0.5ml/回皮下注 |
任意接種 | 1歳以上 | 1回 | 同上 |
※水痘の方に接触した場合に、48時間以内に接種すると発症予防になることがあり
事前抗体検査:陰性時に接種
検査 | 陽性 | 追加接種 | |
水痘 水ぼうそう |
ELISA IgG |
① 4.0以上(学童以降) ② 2.5以上(幼児ワクチン) |
① 4.0未満 接種8週後確認検査 ② 2.5未満 |
参考)名鉄病院 予防接種に関する資料 生ワクチンの抗体検査の評価2024 麻疹風疹おたふく水痘都A型肝炎B型肝炎の抗体検査基準
接種後1~3週間後に、発熱や発疹することあり、数日で消失
妊娠初期に罹患すると胎児に影響が出る場合があります。事前接種を検討してください。
妊娠希望の方や周辺の方、海外渡航者は抗体検査を行い、低い場合は接種を推奨します。
50歳以上の方へ:水痘に罹患したことがある方の、帯状疱疹の予防としての効果が認められており、50歳以上の方は接種可能です。お住まいの地区により助成制度があり、東京都中央区では当院にて接種可能です。
水痘ワクチンと帯状疱疹ワクチン
水痘ワクチン | 帯状疱疹ワクチン | |
種類 | 生ワクチン | 不活化ワクチン |
接種回数 | 1回 | 2回(2~6ヶ月後) |
予防効果 | 50%(5年) | 90%以上(9年以上) |
副作用 | 接種部の痛み | 接種部の痛み 発熱 |
妊婦接種 | 不可 | 場合により可能 |
特徴 | 5年ごとの接種 | 免疫不全の方にも可能 |
任意接種 不活化ワクチン
ワクチン | エイムゲン®国産 |
接種年齢 | 1歳以上 |
接種回数 | 3回(0.5ml/回) 2回目(2-4w後)→3回目1回目から6ヶ月後 |
確認検査 (通常抗体確認検査せず) |
3回接種で約100%抗体獲得。3回目接種をしないと、その時期から抗体減少。3回の接種後に10-20年後の追加接種(1回)が推奨。必要時3回目の2ヶ月後に検査 |
◎接種歴有り→抗体検査→(5日間)→抗体価低い→追加接種
●接種歴なし ワクチン国産:3回(初回 1ヶ月後 6ヶ月後)
事前検査(接種歴ある方)
検査 | 陽性 | 追加接種 | |
A型肝炎抗体 | CLEIA | 1.0以上HA抗体 | 1.0未満 |
※国産ワクチン(エイムゲン®:1歳以上)は3回接種でほぼ100%の抗体獲得し、5年間効果が持続。よってワクチン最終接種後の抗体価測定は必要なし。必要時最終接種の1ヶ月後に抗体価検査
参考)国立感染症研究所HP
※3回目接種時に抗体検査して抗体価1.0以上あれば大丈夫。0.6以上でもほぼ大丈夫。抗体価10以上あれば10年大丈夫
参考)名鉄病院予防接種に関する資料HPより
※感染リスクがある場合は10~20年ごとに追加接種(1回)が推奨。海外渡航まで時間がないときは、取りあえず2週間空けて2回接種も可能です。接種間隔が空いてしまっても、最初からやり直す必要はなく、不足分の接種をします。
定期・任意接種 不活化ワクチン:定期接種(1歳未満)2016年より 任意接種(上記以外)
ヘプタバックスⅡ®(国産) ビームゲン®(国産)ワクチン
◎接種歴有り→ 事前検査(抗体)→ 5日間 → 抗体価低い→ 追加接種
●接種歴不明→ 迅速抗原検査→ 20分→ 抗原陰性のみ接種開始(3回接種:初回 1ヶ月後 6ヶ月後)
接種量 10歳未満)0.25ml 10歳以上)0.5ml
事前検査(接種歴ある方)
検査 | 陽性 | 追加接種 | |
HBs抗体 | CLEIA | 10.0以上 | 10.0未満 |
確認検査
・3回接種での乳児や年長児のHBs抗体獲得率は良好の為、一般的に抗体検査は必要なし。
・医療従事者や透析患者や免疫抑制状態の方は、3回接種後の1~2ヶ月後にHBs抗体価を測定(当院では2ヶ月後推奨)。
・3回目接種時に抗体検査しても抗体価2.0以上で大丈夫。3回目追加接種でほぼ10.0。参考)名鉄病院予防接種に関する資料HP
・感染防止に必要な最低のHBs抗体価10mIU/mL。感染防止が十分可能なHBs抗体価100mIU/mL
任意接種 Verorab®(輸入)(2~3回接種)
※海外では日本製ワクチンが承認されておらず、海外で犬等に咬まれた後の海外医療機関での対応が遅れてしまう場合があり、当院では海外製の輸入ワクチンを推奨しています。
(接種方法)
●予防接種(咬まれる前): 3回接種(0.7.21日後)をお勧めしています。WHOでは2回接種(0.7日後)でも可能になりました。出発まで3週間ないかたは、2回までの接種が可能です。ハイリスク者に対しては3回接種(0.7.21日後)して1年後及び5年毎に追加接種推奨。
狂犬病ワクチン | 0日 | 1週間後 | 2週間後 | 3週間後 |
VERORAB®輸入 | 初回 | 2回目 | 3回目 |
●暴露後接種(咬まれた後):2回接種(0.3日後:予防接種済みの場合)予防接種していても、咬まれたら接種が必要です。尚当院は、暴露後接種には対応していません。しかし、他の医療機関からの依頼があれば、接種します。※必ず帰国時に空港の検疫所に報告してください!!
(詳細)
先進国や都市部では不要だが、途上国で出張が多い人、ワクチン入手困難な地域滞在では考慮する。基礎免疫があれば、曝露後接種は2回〔0・3〕追加でよいが、心配なら3回の追加も考慮。研究者や野生動物調査や洞窟探検やトンネル工事などのハイリスク者では、従来の3回法と1年後の追加と5年毎に追加を推奨。 曝露前接種なしで、犬〔飼い犬も〕・猿・狐・コウモリ〔米州〕などの哺乳類に咬まれたら、できるだけ速やかに開始し、4ー5回〔 0・3・7・14~28日目 〕接種する。咬傷後1-2か月後に発症するので発症予防とし6. 7. 8. 9. ての治療接種である。咬傷後すぐに傷口を石鹸で洗浄後受診し接種する。発病後の致死率は100%。 以前の国産ワクチンは海外では承認されていないので2-3回の再接種を推奨。
副反応:注射部位の発赤疼痛や希にアナフィラキシーショック。妊娠・授乳中の方には推奨しません。
任意接種 不活化ワクチン Typhim Vi®(輸入)
1回(接種後2週間で予防としての抗体価上昇)効果:3年
安定期・出産後の接種を推奨
任意接種 不活化ワクチン: メンクアッドフィ®(国産) Bexsero®(輸入)
・警察学校の入学前に接種が義務づけられています
・自衛隊員の一部にも接種が推奨されています
・高校や大学や社会人で寮生活等を送る方
・留学(米国等)
・アフリカの髄膜炎ベルト地帯に行く
・イスラム教のメッカ巡礼でサウジアラビアへ渡航する場合
・無脾症 HIV 補体機能不全等罹患するハイリスク者
・妊婦・授乳中での接種は、有効性が上回る場合に接種
●メンクアッドフィ®1回接種(2歳以上)⇒髄膜炎血清型A.C.Y.W135に対応
※5年ごとの接種必要。
※ハイリスク者に対しては8週間間隔で2回接種
※メンクアッドフィ®の場合、破傷風トキソイドに対して強いアレルギーを起こしたことがあるかた、ギランバレー症候群の罹患歴のある方は接種を行っていません。
●Bexsero®輸入2回接種(接種間隔1ヶ月以上あける)(10-25歳)⇒ 髄膜炎血清型B型に対応
※米国留学時は、以前はメンクアッドフィ®で十分でしたが、一部において髄膜炎菌B群に対するBexsero®の接種が要求される場合があります。国内の髄膜炎菌髄膜炎が20%近くがB群であり、国内でも接種が有効です。
不活化ワクチン タイコバック®(国産)を3回接種
1回目接種⇒(1-3ヶ月後 迅速は2週間)⇒2回目接種
2回目接種⇒(5-12ヶ月後)⇒3回目接種
3回目接種⇒(3年後)⇒4回目追加接種として
その後 1-60歳;5年毎 60歳以上;3年毎接種
定期接種/任意接種 不活化ワクチン‘(国産)
成人・海外渡航者に対して ※10年間有効。流行地への渡航に際し10年毎に追加接種推奨。
★小児期接種〔基礎免疫:3~4歳の3回〕終了者⇒ 20~30歳:1回の追加接種推奨。 30歳以上:2回追加接種推奨。
★30歳台前半で接種記録がない場合⇒ 2回(1~4週間隔)接種後、6ヶ月から3年以内に追加1回接種推奨。
●主に小児に対して
接種対象 | 接種回数 | 接種量 | |
定期接種 | Ⅰ期:生後6ヶ月~90ヶ月未満 Ⅱ期:9から13歳未満 |
Ⅰ期:1~4週間隔で2回 Ⅰ期追加は2回目接種後に1年(6ヶ月以上)空けて1回 | 3歳未満:0.25ml 3歳以上:0.5ml |
任意接種 | 生後6ヶ月から | 初回免疫:1~4週間隔で2回 1年(6ヶ月以上)後追加1回 |
同上 |